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陰陽師

――なんてったって、萬斎がはまり役。でももったいないな~

萬斎の背筋をピンとはり、呪をとなえる様は妖しい美しさがある。
衣装も豪華、CGを使って再現した京の都に行き交う人々と牛車、まさに平安絵巻。こういう絢爛豪華なシーンは、小説や漫画だけでは頭に思い浮かべることはできない。 もうちょっといろいろ見せてもらいたかったけれど、まぁ無理か。
敵役の真田広之の迫力に圧倒、CMでも使われた「おのれ~晴明!!」と憎悪を燃やすシーンは、武者震いがするねぇ。
 
原作は陰陽師晴明の事件簿といった感じで短い挿話を連ね、晴明と博雅の絶妙な掛け合いと、人々の悲しい性(さが)をほろりと描く、独特の渋味がある。小説も漫画もおすすめ。

映画ではもっとわかりやすく見せるために、陰陽師VS陰陽師という展開にしたのだ。
これはこれで悪くないし、絵としては面白かった。

でもこれではあまりにも、「帝都物語」と似ていないかな。
同じような術を使っていたし、都の平和を守るという大義名分も・・

「帝都物語」は帝都建設の推進派と旧派の戦いという歴史の転換期におけるダイナミズムが描かれている(はずだった)が、こちらは、朝廷での権力を狙う野望と正義の対立。話が小さい、小さい。

クライマックスも、晴明の術が早すぎる。もっと引っ張らないと。
途中から真田広之の道尊が呪術を捨てて、刀で晴明を殺そうとしているが、これは反則だろう。 真田さんの剣術はかっこいいけれどね。

博雅がやられて、晴明がさめざめと涙を流すのも、あまりいただけない。陰陽師は生死が入り乱れる無常の世界にいるので、涙を流してはいけないのだ。

ここまでいい役者を使って、もったいないな~
ちょっと惜しいけど、好きな映画。

原作:夢枕獏/監督:滝田洋二郎
出演:野村萬斎、真田広之、伊藤英明、小泉今日子
(2001・日本)

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