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アタックNO1

――永遠のアスリート鮎原こずえ、ついに実写版で登場。ちょっと複雑な心境。

鮎原こずえ様 お元気ですか?
私がこずえさんの事を知ったのは映画館で『アタックNO1』を見た小学生の時でした。何かのゴジラ映画と同時上映だったのかな。
東京からの謎の転校生、姉御肌、成績抜群、スポーツ万能、実は病気の体・・・
これだけでも少女マンガの王道を行き、充分そそられるのですが、やはりあなたのバレーボールへの並々ならぬ情熱には今でも頭が下がります。
「わたしって、バレーが無かったら、ただの空気みたいなの・・」
そんなあなたが、数々の試練を一つ一つ乗り越えていく様は、拍手喝采でした!
落ちこぼれチームを率いてのバレー部との初試合、早川さんとのキャプテンをめぐる確執、四天王との衝突とチーム分裂、県大会出場、そして全国大会での垣之内さんとの優勝争い。
しかし私が映画版で見たのはここまで。家では照れくさくてTVを見れなかった。途中の努さんの死という厳しい試練や、ジュニア世界選手権、八木沢三姉妹の三位一体の攻撃など、名シーンは知らずに来てしまった。

ようやく見始めたのは、後半のコンピュータ学園と異名を取る某高校との試合の頃。
あなたはその前の試合で八木沢三姉妹の末っ子桂さんに集中打を浴びせ、その結果彼女はバレーを二度とできない体になってしまった。バレーを捨てようとまで悩みに悩んだあなたに、彼女はくやし涙を流してこう言いました。
「コンピュータに負けてベンチに下ろされる鮎原さんなんて、うちのライバルじゃない!そんな根性の無い奴はうちがたたきのめしてやるわ!」
自分の体のことを一つも言わずに、ライバルをここまで称え、気遣える桂さんも実にすばらしいアスリートだと思う。あなたもその言葉に応え、見事に立ち直りましたね。

その後、破傷風で死にそうになったり、意中の人との皮肉な出会いを経て、全日本に入り、宿命のライバルであるソ連チームのシュレーニナとの一騎打ちと、栄光の階段を駆け上がって行く。そんなあなたの活躍を、私は心から応援したものです。再々再々放送くらいでやっと見逃した部分を全部見ましたけど、あの後、実業団チームに入ったという噂を聞いたきり、あなたのことをずっと忘れていました。

近頃なぜか「巨人の星」「あしたのジョー」のマンガ復刻版、「エースをねらえ!」の実写版等々、スポ根モノが流行り出した矢先、「アタックNO1」までが実写版で登場すると聞いてたいへん面食らいました。再漫画化もされているようですし。
あなたはちょっと年上の憧れの人だった。私はいつの間にかあなたの歳をとっくに追い越し、実写版のこずえさんは、自分の娘くらいの年頃。これでは違和感があっても仕方ないでしょう。応援する意味合いが当然変わってくるし。
それでもあなたは今でも高校生のまま、そこで永遠に輝いているのです。初恋にも似た感じかな、と思ったりもします。あぁ~、言うんじゃなかった・・

[蛇足]
童謡歌手で、鮎原こずえの声を担当した小鳩くるみ氏は、その後「マザーグース」に興味を抱き、イギリス留学を経たのち、現在鷲津名都江という本名で某大学の教授をしているそうです。去年NHKでマザーグースの講座をやっていました。

原作:浦野千賀子
(1969~1971(全104話).フジテレビ系)

関連作品:黒澤明 『一番美しく』

[追記]
私も実は香さんのことが気になっていて、こずえさんに宛てたはずの手紙が、今読み返すと、八木沢三姉妹のことばかり書いていますよね?
「私の木の葉落としや、消えるアタック、竜巻落としの事は、どうして書いてくれないのよ?!」と平手打ちをもらいそうな・・・
続きはまたいつか書こうと思っています。2006.1.22

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コメント

実写版、見ました。まず富士山がきれいだった。
早川さんはなぜか昔から茶髪で、一番アニメに似ていた。
吉村さん、三条さん、垣之内さん、八木沢香さん、実に懐かしい顔ぶれだった。特に香さんのキャラがいい。みんなアニメとは設定が少しづつ違い、その微妙な違いが楽しめた。

そして猪熊監督のあの憎たらしいヒゲ面!練習に落ちこぼれていく選手に向かって、「お前はいらん、さっさと帰れ!」 そう、猪熊監督は絶対にこうでなくてはいけない! 

そして、こずえさん。中学時代からカリスマ的な先代とは違い、ごくごく普通の女の子。この子がどうして選抜に選ばれたのか?
猪熊監督に「♪あなたに聞きたいことがある!」 「エースをねらえ!」的な展開なのか?
とにかく、この先練習について行けるのか、たいへん心配なのである。
まさに本郷先生の心境だ。
がんばれ鮎原! がんばれ上戸彩!

投稿: 電影道士 | 2005.04.16 00:14

私も八木沢三姉妹大好きです。アニメの方が美人で雰囲気が大人ですよね。鮎原こずえさんより好きかも(笑)。香さんは大人で静さんは妹思いで桂ちゃんは甘えん坊で芯が強い。お母様が病気で、優勝した翌日に亡くなり、優勝旗とお母様の遺骨を抱いて帰るシーンが今も焼きついています。
ホント、香さんはまだ高校3年生なのに大人ですよねえ。
よろしければ、続きをメールで語り合いませんか?

投稿: のんちゃん | 2006.01.21 09:23

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受信: 2005.05.13 03:52

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