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女王の教室(最終話) 追記

――いい先生じゃなくてもいい。真矢は真矢のままでいいじゃん。それでも私は先生が好きです。(By和美、てへぇ。)

●いい教師? 悪い教師?
和美の夢オチ、由介のおばあちゃまの「もしかして先生の指導のおかげ?」、並木先生が見た真矢の部屋、教頭先生のあまりにも普通な授業?等のおかげで、どうやら真矢は「すばらしい先生」になってしまった。
でも真矢は自分のことを決して「すばらしい先生」だと思っていない。「悪い先生」だと自覚しているからこそ、必死になって子供たちの事を心配していたんだろう。だから和美の「本当はいい先生なんですよね?」という想定外の質問に「失礼な!」と感情的になったり、「仰げば尊し」には動揺して、目が宙を踊ってしまった。(あの驚いた表情は、鳥肌が立つくらい素晴らしかった!!)

先生がいいのか悪いのかなんて、もう野暮なことは言わないことにする。
だからラストシーンは、こうとも取れる。
「何があっても先生を辞めないんですよね?」
「当たり前です。」 (自分は悪い先生のままで、変える気は一切ありません)
「アロハってたくさん意味があるんですよ。・・・あと一つ何か知っています?」
「・・I LOVE YOU」(→和美が無理やり言わせたかった言葉。愛情確認)
「先生、アロハ!」
 (真矢は真矢のままでいいじゃん。それでも私は先生が好きです)
「・・・」(私もあなたたちが好きなのよ!)
第9話で和美がしおり先生に言った言葉通りでいいと思う。
皮肉なのは、「シオリちゃんはシオリちゃん」でなくなったこと・・・

●どうして勉強するのか? 勉強の成績で進学や会社や幸福までが決められてしまうのか?
やはり脚本の中で阿久津先生にきちんと言わせてほしかった。
先生は皮肉や遠まわしの表現、矛盾した内容が多いので、あれだけの説明で本当に納得したのだろうか?せめてあの場で本当に言いたいことをもっとわかるように言うべきだった。そうでないと、子供たちがまた騙されて「真矢のいいなり」になったように見えてしまう。
しかし「何でも先生のせい」にしてしまうのは能がないので、自分なりに解答例を考えてみた。
以下、蛇足だと思いつつ、書き連ねてみる。

「残念だわね。世の中は平等じゃないのよ。イメージできる? 昔は生まれつき身分が決まっていて、仕事なんか選べなかったのよ。今の世の中は、自由に仕事を選べるようになった。でもその代わり人一倍努力が必要なのです。漫画家しかり、サッカー選手しかり、努力しなくて他の人を感動させることができると思う?自分でやりたい事をやるには、周りの人を説得して、自分で責任を持ちなさい。」

「勉強は本来したいと思うものです。新しいことを見て、聞いて、感動する。それが本来の人間の姿です。大人になって知ったかぶりしている人が多いけど、いくつになっても勉強はしていくものなのです。あなたたちはその基礎を学んでいるの。漫画家になるにも算数や理科や医学の知識だって必要になるのよ。サッカー選手だって同じこと」

「そうね、たしかに勉強の成績だけで会社を決められてしまうのは変だと思うかもしれない。でもあなたが好きな会社を選べるように、会社の人もあなたを選ぶかどうか決める権利があるのよ。もしあなたが社長だったら、きちんと努力して成果を出せる人の方を選ぶわよね。試験はその一つの手段にすぎないけどね。」

「社会で優遇されている人は6%しかいません(←本当かどうかは知りません)。そういう人になるには、人一倍努力して競争社会に勝たなければなりません。でも6%の人だけが幸せかどうかは、先生にはわかりません。そんな先のことを心配するよりも今必要なことをやりなさい。今やるべき事をおろそかにする人は決して幸せになれません。」

「学校はテストをするだけの所ではありません。受験の技術を学ぶだけだったら塾だけで十分です。学校は社会に出て必要なことを学ぶところです。規則も大事、雑用も大事、友達も大事、みんなで力を合わせて何かをやりとげる事も大事。何も考えずに大人の言うことを聞くのは止めなさい。人の痛みをわかりなさい。自分だけ良ければいいと言う人にはならないでください。でももう、みんなはとっくにわかっているはずよね?」

脚本:遊川和彦
主演:天海祐希、志田未来
(2005年。日本テレビ系)

[関連作品]

女王の教室 スペシャル
ラストプレゼント―娘と生きる最後の夏

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コメント

こんにちは。
お返事ありがとうございます。
そうですね、電影道士さんの指摘されるとおり、最終回で「真矢はいい先生」に傾いちゃったのはちょっと?な展開でしたね。

シオリちゃんのことですが、天堂先生が友達でいるって言ったことにたいして、真矢ははっきり否定してましたよね。最後の天童先生の黒服といい、このドラマでは先生=友達ははっきり否定していると思います。ラストの天童先生は真矢の部分も取り入れなきゃだめだって思った表れだと思いました。(笑えましたけどね。)

わたしはこんなに「女王の教室」が反響を呼んでいるなんて知りませんでした。最終回後にわかりました。
こんな考えさせられるドラマが高視聴率って、日本もなかなかいいんじゃないの!って思いました。
脚本家さんは今頃、最高の気分でいることでしょう。
メッセージ色が強く、しかもエンターテイメントなテレビドラマって少ないですよね。
大批判にも負けず、スポンサーとのトラブルにもめげず、貫いたプロデューサーさん達お疲れさんでした。
続編はなしで、再放送希望です。

投稿: bamo | 2005.09.21 12:56

bamoさん、再びコメントありがとうございます。
私の言い足りないところを補っていただきました。

やはり続編は、なしがいいです。
天海さんがあまりにもハマっていたので、イメージが定着してしまう危険性がありますよね。また違った役にチャレンジしていただき、我々をもっと驚かしてもらいたいものです。

投稿: 電影道士 | 2005.09.21 23:55

そう言えば最終回は、『ごくせん』が入っていましたね。
・「お前は誰だ!」「この子たちの担任です」
・来てはいけないはずの卒業式
・急に人が良くなる教頭

投稿: 電影道士 | 2005.09.22 00:21

はじめまして。
TBありがとうございました。
私も追記のようなものを書きましたので、そちらのほうをTBさせてもらいますね。

投稿: りん | 2005.09.22 00:57

りんさん、ご挨拶遅れてすみません。
TB&コメント、ありがとうございます。
いろんな見方ができるという事は、それだけ面白いということでしょうね。きっと。

投稿: 電影道士 | 2005.09.23 00:24

大変遅くなりました。TBありがとうございます。
WEB管理人は、真矢が第1話でひかるに読むように手渡した遠藤周作の「反逆」を読んでいるところです。
神をも畏れぬ信長と、主君へ愛憎入り乱れて仕える家臣村重、光秀、秀吉…強き者に翻弄される弱き者たちの論理と心理を描いた歴史大作です。
世間では、「信長の棺」が評判らしいですが、一度こちらも読んでみると今の世相とも重なって面白いかもしれません。

でも…小学生には少し難しい本ですよね

投稿: nagoya74 | 2005.09.29 23:40

nagoya74さん、コメントありがとうございます。

>WEB管理人は、真矢が第1話でひかるに読むように手渡した遠藤周作の「反逆」を読んでいるところです。

そう言えばそういうシーンがあったかもしれませんね。
と言う事は真矢はひかるが反乱軍のリーダーになるように仕向けていたのでしょうか? 今度機会があったら私も読んでみます。

nagoya74さんのラストシーンの解釈を読ませていただき、そのニュアンスも十分あるある!と思って、TBさせていただきました。

投稿: 電影道士 | 2005.09.30 00:02

女王の教室が映画化するって本当ですか??

投稿: jjj | 2006.02.01 11:18

jjjさん:
特別編(エピソード1)があるみたいから、映画化もやるかもしれません。でも、もうあまりこれ以上真矢先生をいじってもつまらないですね。

それよりも、ぜひ同じ天海祐希主演の「ラストプレゼント―娘と生きる最後の夏」や「離婚弁護士」をご覧ください。
いろいろ発見があっておもしろいですよ。

投稿: 電影道士 | 2006.02.02 23:26

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