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キッチンウォ-ズ

――働く女性の現実と、家事をしない男性への警鐘。『ラストプレゼント』の別バージョン。

またもや天海祐希のレビューになる。(隠れファンなのが、ばれてしまう?)
『ラストプレゼント』の佐々木蔵之介が、またもや同じ夫役で息もぴったり、はまり役。
・『ラスト~』との対比を(◎~◎)で書くので、読みたい方はマウスをドラッグして下さい。
・『女王の教室』との対比を(○~○)で書くので、同様にマウスをドラッグして下さい。

真琴(天海) がイタリアに一人出張するキャリヤウーマンとして、さっそうと登場。イタリアの食器メーカーの重役とイタリア語で堂々と交渉し、日本での独占販売権の仮契約に成功する凄腕。
家に帰ると「専業主夫」の哲也( 佐々木) と小学生の娘が笑顔で出迎える。キャリヤウーマンの妻を支えるために、自ら内助の功に徹する夫。何の迷いもなく誇りさえ持っている。随分進んだ家族像だと思った。まだまだ世間の目は冷たいが、「専業主夫」という選択肢もあっていいと思う。なのに真琴は夫を仕事が苦手で家事に逃げ込んでいると思っている。それにしてもエプロン姿がよく似合う佐々木である。
(◎育児が苦手で離婚した明日香。聡はわがままな明日香をずっと許さなかったが、今度は笑顔で出迎えた。こんなに妻に理解があれば離婚話はなかったろうに。◎)

ある日突然の事故で哲也が逝ってしまった。突然仕事と家事を両立しなければいけなくなった真琴。ここで真琴自身は家事が苦手で、今まで仕事に逃げ込んでいたのが判明する。美味しい高級料理さえ上手に作られればいいと考える単純思考の真琴。料理教室で特訓を受けるも、失敗続き。自分の手料理を娘に食べさせることができず、夫の死を悲しむ暇も無く、ただ仕事に追われる母を、娘麻世は全く理解できず、次第に反発していく。パパの料理道具をさわろうともしないママに、憎しみさえ覚えるようになる。
(○学校に呼び出されてオロオロする真琴。阿久津真矢の時は呼び出す側だったのに○)
(◎今度は妻でなく夫の方が先に逝くことに。仕事優先で子供の気持ちがわからず、誕生日プレゼントも宅配で安易にすませたり、ケーキを黙って置いて行くだけの明日香が重なる。 ◎)

仮契約の話も暗礁に乗り上げ、家事もおろそかになり、麻世が高熱を出してしまい、ついには姑から孫を引き取るとまで言われてしまう。料理教室で流した涙は、エリート意識を持っていた真琴の始めての挫折か?料理の先生(松坂)は、昔哲也もこの教室で学んでいたことを真琴に明かす。 高級料理を作っても真心は伝わらない。子供が何を食べたいのか、それを知ることが大切だと諭す先生。
やっと夫の苦労を知った真琴は、夫の料理道具を使わなかった本当の理由を語る。夫を亡くしたことをつい思い出し、悲しみに負けてしまいそうだから・・・ここで初めて真琴に同情する気になった。負けてもいいじゃないか、人間なんだから・・・
(○子供からオバサン呼ばわりされて、挙句に料理の自信を無くす真琴。完璧人間の阿久津真矢だったら、そうはさせないのに・・・○)

姑の家に引き取られる日が決まり、最後の遠足のお弁当を作る約束をする真琴。しかしその前日に進退をかけた食器メーカーとの本契約のプレゼンの準備で徹夜をする。最初に考えた模範解答を突然捨てて、新しいコンセプトを書き出したのだった。それはメーカー側が誇るデザインではなく、実用性こそが人の心をつかむ商品の重要ポイントだと訴える。自分の手料理での体験そのものであった。これは、真琴がかっこいいだけのキャリアウーマンを脱した、女性として母としての強さを手にしたことを意味する。
(◎市民ホールの設計模型をプレゼン中に納得できずに自分で叩き壊してしまう。そして最期を迎え、娘との絆から得た思いをコンセプトにして新しい設計模型ができあがる。◎)

徹夜明けをものとせず、真琴は家に戻って弁当を作る。とっくに遠足に出かけてしまった娘に届けに行く真琴。再び母娘の絆を確かめ合う二人。唖然とするクラスの仲間と担任の先生。ハッピーエンド。

キャリヤウーマン役の多い天海だが、今回はコメディ風味を加え、弱さをちらっと見せて、それを乗り越えていくのが感動もの。女性の仕事と家庭の両立は難しい。「専業主夫」までは行かなくても、夫はもう少し協力的であるべき。専業主婦の妻がもし先立たれたら、夫のあなたは子供との絆を確かめ合うことができますか? 心を込めてご飯を作ってあげられますか? こんなメッセージに耳が痛い。

出演:天海祐希、佐々木蔵之介、松坂慶子。
脚本:福田靖
(2006.フジテレビ)

[関連作品]
『ラストプレゼント』  出演:天海祐希、福田麻由子、佐々木蔵之介
『女王の教室』    出演:天海祐希、福田麻由子

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