« 事件 | トップページ | デスノート(前編) »

トップキャスター

――敏腕弁護士、鬼教師、そして今度は伝説のニュースキャスター。新しいキャラクターの登場か?

信念を持って仕事に生きる女性を演じるとしたら、きょうび天海祐希の右に出るものはいないだろう。世の中なんて、どうせ自分の思い通りにならないや!と半ば諦めている我々にはまさに救世主。
(わぁ~、平成のジャンヌ・ダルクやぁ!! By 彦麻呂道士?)
それは男性から見ても、一回り下の世代から見ても、かっこいい!と感じさせる女性像。
今度の椿木春香は、阿久津先生のように極端に走らないが、充分に型破りで、恐れを知らずに突っ走るタイプ。頑固で、負けず嫌い、意地っ張り・・・まぁいい意味で。

最初は周りの人間も彼女のやり方に批判的だったが、次第に彼女のペースに巻き込まれていく。
「私は報道なんかに興味ありません!」というアシスタントの飛鳥望美も、「椿木さんみたいになりたい」と言うようになる。
クールな取締役結城雅人も昔の報道マンとしての情熱を取り戻したようだし、権威に弱いお調子者の石場プロジューサーも、とうとう椿木の味方になり、チームを団結させる。そして行き過ぎる椿木をやんわりとたしなめるのは、児玉清演じる局長。いい味出している。

そういう仕事第一主義の椿木も一方では相当お茶目で、家のことはいい加減だし、「恋のイロハは見当つかぬ」様子だし、この辺りは天海が今まで演じたキャラに少々かぶっている。まぁ良しとしよう。

「誰も知らないニュースを取り上げましょう!」
スクープのネタには多少社会性のあるものもあったが、まあ週刊誌ネタっぽいのが多い。最初の頃の医療ミスやインチキ占い師、メール疑惑等は、まあまあパロディになっているかな。野球部不祥事や役所の職員の話は「あり」かもしれないが、はたしてスクープなのかな?
「報道とは人の心を扱う仕事」だから、こういう小さな事件も大切に報道するのだろう。しかし一番大きなスクープが、自社の会長の贈賄疑惑だというのは皮肉な話だが。

回を重ねるにつれて事件そのものよりも、それを扱うスタッフの内面が強調されてくるようになった。となると、このドラマの主眼は「報道する人の心を扱う」教育ドラマだったのか、と気づいた。
つまり最終回を待たず、「誤報」を恐れずに言えば、このドラマはようするに・・・

ずばり「女王の教室・報道編―もし真矢がキャスターだったら」なのだ。

●アメリカから呼び戻され、局長が丁寧に迎える。
○再教育センターから復帰し、校長がぜひうちの学校に来てくれと頼む。
●キャスターの伝説に一同動揺する。
○鬼教師の前の学校でのうわさに一同おびえる。
●何かと対照的な同僚飛鳥望美。
○何かと対照的な同僚天童しおり。
●何かと椿木の批判をして、スタッフの心をつかむプロジューサー
○何かと真矢の批判をして、職員室の教員の心をつかむ教頭。
  (「ごくせん」の教頭とかぶる。)
●何かと弁護する局長。
○何かと弁護する校長。
●悪口を言うと必ず後ろに立っている椿木。
○悪口を言うと必ず後ろに立っている真矢。
●毎回少しずつ、真の報道に目覚めるスタッフ。
○毎回少しずつ、いい加減に目覚めるクラスメート。
●行き過ぎた報道で辞めさせられる椿木。
○行き過ぎた教育で辞めさせられる真矢。
●何とかしようとする局長。でも飛ばされてしまう。
○何とかしようとする校長。でも何もできない。
●ようやく椿木に味方するプロジューサー
○ようやく真矢に味方する教頭。
 (「ごくせん」の教頭とかぶる。)

[最終回予告で見た感じでは・・・]
●辞めていく椿木を見送るスタッフ。
○辞めていく真矢を見送る天童しおり。
●椿木、再びアメリカへ?
○真矢、再び再教育センターへ。

私はもちろん、椿木春香と阿久津真矢とは別のキャラクターだと思って見ているし、天海自身もたぶん意識して演じ分けているだろう。
でも周りのキャラクター設定や展開がこうも似てくると、同じに見えてしまうのが残念。椿木が「誰が何と言おうと・・・」と言う場面や、高校で生徒に「それでいいの!?」と話しかける場面に、真矢の顔がちらりと見え隠れする。

しかし、それはそれで違う風に楽しめる。「もし真矢が○○だったら」シリーズを続けていってもらいたい。でも欲を言えば、もっと全然違う役に挑戦してくれると、もっともっと感激するのだが。

[追記―最終回まで見て]
アメリカ行きは予想通りだったが、あそこまでは読めなかった。いつまでもキャスターへのチャレンジ精神を忘れず、そして大事な人がそばにいて幸せそうな椿木。再教育センター行きとはえらい違いだ。
ハッピーエンドで終わってよかった。

出演:天海祐希、矢田亜希子、玉木宏、谷原章介、須藤理彩、生瀬勝久、児玉清
(2006年、フジテレビ)

|

« 事件 | トップページ | デスノート(前編) »

4)ドラマ」カテゴリの記事

a)青春・恋愛・人情」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/70868/10640102

この記事へのトラックバック一覧です: トップキャスター:

» フジテレビ「トップキャスター」第10話:暴走するオンナ/第11話(最終回):さよなら…伝説のオンナ [伊達でございます!]
見応えのあったシリーズのクライマックスをキープできなかった最終回。闇献金事件は“父と子のちょっといい話”に終わり、以降は唐突かつ駆け足なドタバタ展開に……。 [続きを読む]

受信: 2006.06.28 01:25

» トップキャスター・ひっぱるひっぱる最終回 [ぱるぷんて海の家]
いよいよ最終回です。本日の予告編では 身内のスキャンダルを告発した春香、 そして『ザ・ニュース』スタッフの運命は? とあります、すごく期待して最終回に臨んだのです、が! 時間延長の割には、始めの30分ですべて解決してました。 後は引っ張る引っ張る、これ....... [続きを読む]

受信: 2006.06.28 10:49

» トップキャスター 最終回 [裏 TV RANKING SHOW]
「トップキャスター」の最終回が放送されましたね。このドラマは”キャスター”を扱っ [続きを読む]

受信: 2006.07.02 12:12

« 事件 | トップページ | デスノート(前編) »